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2023年03月02日(木)
こんにちは。
ここ最近は寒すぎず、暑すぎずのずいぶんと過ごしやすい季節になりました。
皆さまいかがお過ごしでしょうか。
さて、いきなりですが皆さまモーリス・ラヴェルをご存知でしょうか。
「展覧会の絵」「ボレロ」などで有名な作曲家ですが、もう一つ代表的な作品があります。「亡き王女のためのパヴァーヌ」です。
音楽に限らず、映画や絵画でも有名な作品には様々な逸話や裏話があると思いますが、この「亡き王女のためのパヴァーヌ」にも逸話があるのでご紹介させていただきます。
この作品はラヴェルが24歳の時に作曲し、その3年後に初演が行われます。世間からは評価を受けますが、ラヴェルの周りの音楽家からはあまり評価を受けず、ラヴェル自身も「大胆さに欠ける」や「貧弱な形式だ」と批判的なコメントをしていました。
しかしその一方で、ラヴェルが晩年に重度の記憶障害や失語症に陥った状態でこの曲を聞いた際「美しい曲だね。一体誰の曲なんだい?」と尋ねたという逸話があります。
この曲自体がかなり哀愁を感じさせる曲でありますが、この逸話を聞くと余計に哀愁を感じるのではないでしょうか。
ピアノ版と管弦楽版がありますので、両方とも聴くことをおすすめします。
みやさか